【幼児教育】
◆ドイツ、ヴィースバーデン『森の幼稚園』視察。 |
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NHKの朝の連続ドラマ「天花」でも話題になった「子供の保育」。ドラマでは子供に野菜や米を育てさせ、食物の成長を自ら体験させる「食育」への挑戦がテーマの一つとなりました。 ドイツのヴィースバーデンでは、モンテッソーリー教育を発展させ、「森」体験を幼児教育に取り込んで注目されています。保育園を「森」そのものと考える「森の幼稚園」です。そこでは天候や季節に関わらず、3~6歳の園児たちは毎日屋外の森で過ごします。森に住む動物を説明した説明板や、音を出して遊べる木の楽器など遊びながら学べる施設が点在しますが、森で過ごすことにより生命を感じ、個性と協調性を育てるのが目的となります。 □関連ホームページ |
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「Kinderhaus Elsaesser Platz」のホームページへ。 |
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【幼児教育】
◆幼児教育の父『フレーベル』の発祥の地を訪ねて。 |
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ドイツ、テューリンゲン州は、緑深いテューリンゲンの森を抱え伝統工芸がさかんな地として知られています。このテューリンゲン州にあるオーバーヴァイスバッハの街でフリードリヒ・フレーベルは生まれ育ちました。彼の生まれた家は一般に公開されています。 フレーベルはバート・ブランケンブルクという街に初めての幼稚園を設立しました。この街の中心あるフレーベル・ハウス幼稚園は、フレーベルが世界最初に設立した幼稚園の、創立60周年を記念して、1900年にフレーベル博物館とともに設立された由緒ある幼稚園です。 □関連ホームページ |
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「Friedrich Froebel Museum」のページへ。 |
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◆ドイツ、『シュタイナー教育』 |
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ルドルフ・シュタイナー(1861-1925)は、哲学者、自然科学者、社会改革者として活躍しました。彼の人智学は、人間の成長期を7年間のリズムによって把握しています。 シュタイナー学校のカリキュラムは、この世界感に従って構成されています。 授業中は前に向かっている授業方法を取り止めたり、点数による成績評価に代えて生徒の成長を報告書で示す方式も採用しました。この学校で始まった「エポッヘ」授業や外国語授業の早期導入などは、今では公立学校でも取り入れられています。 □関連ホームページ |
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「Waldorfkindergarten」のホームページへ。 |
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【音楽教育法】
◆ハンガリー生まれの音楽教育法『コダーイ・メソッド』 |
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ハンガリーの作曲家コダーイ・ゾルターン(1882-1967)が体系化した音楽教育法が「コダーイ・メソッド」です。音楽を体験し、理解し、好きになるという3つの要素が基礎となっています。幼児期の音楽教材として、生まれ育った国のわらべ歌や民謡を採用することが大きな特徴とされます。 コーダイは、ハンガリーの民族音楽収集に努め、伝統的な民族音楽の復活に大きな影響を残しました。 ブタペストにある「コーダイ記念博物館」では、彼に関わる展示がなされています。 □関連ホームページ |
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「Kodaly Memorial Museum」のページへ。 |
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【平和教育】
◆スペイン、バルセロナ『サダコ学園』 |
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広島で被爆して、その10年後に亡くなった少女、佐々木禎子さんから名前を取った学校が、スペインのバロセロナ市にあります。回復を信じて折りづるをつくり続けた禎子さんの物語を教科書に採用し、折りづるを通じた平和教育を実践しています。 「サダコ学園」は、港町バルセロナの中心街から山の方に約10km上がった坂の途中の閑静な住宅街にあります。幼稚園(3歳)から中学校(16歳)までの男女約630人が通う私立学校です。 |
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【平和教育】
◆ポーランド、『アウシュヴィッツ強制収容所(現博物館)』 |
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大量破壊兵器の脅威にさらされる現代、忘れてはならないのが“アウシュヴィッツの蛮行”です。 その異常性に、普通の人々(科学者、医師、看護婦、看守、運輸労働者など)も関与していました。その際に、そのような行為を正当化する理論とイデオロギーに好都合の論理を提供したのが、医学と遺伝生物学の研究であり、そこでは劣等な“異分子”の遺伝を阻止することは、優秀な民族の存続に不可欠な処理とされたのでした。 “アウシュヴィッツの蛮行”は、正常な人間の正常な日常とは無縁ではありません。 □関連ホームページ |
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「AUSCHWITZ - BIRKENAU」のホームページへ。 |
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【平和教育】
◆ニュルンベルク、『ナチス党大会会場資料館』が問いかけるもの! |
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ナチスが古代ローマのコロシアムをまねて建てた巨大な集会場。未完成のまま戦後放置されていた会場の一角に、ニュルンベルク市が2001年11月に開業させた資料館があります。 ニュルンベルクが年1回の党大会を開く都市に制定されたのは、ヒトラーが政権に就いた1933年。資料館は党大会でのマスゲームやナチス党員の行進、歓声を上げる市民の写真や映画フィルムをふんだんに紹介しています。ナチスがどのように人々を威圧・洗脳し、ユダヤ人虐殺などの国家犯罪に導いていったかに焦点を当てています。 (日本経済新聞記事より抜粋) □関連ホームページ |
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「Dokumentations-Zentrum」のページへ。 |
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【自由学校】
◆デンマーク、自由学校『フォルケホイスコーレ』 |
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フォルケホイスコーレはデンマークに100校あり、数十人規模の学校が主流です。特色は、試験というものをせず、単位や資格の付与もなく、教師と学生が寮で共同生活をし、書物より対話を中心に、生そのものを学び、社会性を自覚するということがあげられます。そのため「自由学校」、「生のための学校」と呼ばれています。 政府の援助は受けますが、すべて私立の学校で、一切の干渉は受けません。デンマークでは、公立学校や既成の大学に対抗するひとつの制度として150年以上にわたって存在し、対抗教育としてデンマークの公教育におおきな影響を与えました。 □関連ホームページ |
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「HOJSKOLERNE」のホームページへ。 |
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【児童教育】
◆フランス、『フレネ学校』にみる教育法。 |
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フランスの教育者セレスタン・フレネ(1896-1966)は、その作業授業や自由作文の実践で知られています。 フレネ教育では、個々の生徒が他の生徒ごは異なった独自の存在であることをアピールするために、いろいろと工夫しています。 ・自由作文を進め、学校(クラス)印刷所を作る。 ・理科、技術、絵などに関する実行例、成功例、失敗例をまとめて目録化する。 ・相互批判、情報交換のために壁新聞を作る。 このフレネ教育を実践している学校として、南フランス・ヴァンスのフレネ学校がよく知られています。 □関連ホームページ |
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「Pedagogie Freinet」のホームページへ。 |
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【名門私立中等学校】
◆英国エリートの本流『パブリック・スクール』 |
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英国のパブリック・スクールは、13歳~18歳の生徒を教える全寮制の学校です。英国私立学校連盟の統計によれば、現在イギリスには寄宿制のパブリック・スクールは460校あり、中にはイートン校(1440年創立)、ハロウ校(1571年創立)、アッピンガム校(1584年創立)のように長い歴史と伝統を誇る有名校も多くあります。 パブリック・スクールの真価はエリートの養成です。その教育の根本は平均的な人間を育てることではなく、一人ひとりの学生の素質を探しあて、個性を伸ばすことにあります。 □関連ホームページ |
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「イートン校」のホームページへ。 |
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「ハロウ校」のホームページへ。 |
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「アッピンガム校」のホームページへ。 |
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◆ドイツ、モンテッソーリ学校『私立アンナ・シュミット校』
これはもともとイタリアで生まれた学校です。医師であり、教育者であり、平和運動家でもあったマリア・モンテッソーリ(1870-1952)の教育観に基ずく学校です。
彼女は医学を学んだ後、知能の低い子供を預かる施設に勤務しました。そこでの経験から子供の興味を引く教材をいくつも考案しました。子供に文字の練習をさせるために木で作った立体のアルファベッド文字もそのひとつです。
ドイツでは、1924年に最初のモンテッソーリ小学校が開校しています。現在までには約100校の「子供の家」(幼稚園や保育園)、30校のモンテッソーリ学校があります。フランクフルト・アム・マイン市にある“私立アンナ・シュミット校”は伝統的な私立学校と並存している珍しい例です。さらにモンテッソーリ学校の養成機関も併設されており、そこでは、年間50人の教師を養成しています。
◆ドイツ、オープンスクール『ビーレフェルト実験学校』
ビーレフェルト実験校は自由学校ではありません。大きなオープンスクールです。しかし「自由学校教育学」を論じる時、この学校はしばしば登場します。
ここで得られた成果を公立学校に応用する目的で、ビーレフェルト大学の計画委員会に主導されて成立した公立の実験学校です。「実験」というのは教育の方法、カリキュラムの構成、教員養成等をここで実践し、且つそれらの改善を目指すという意味です。教師は実践者であり、且つ理論家として研究者の役割も果たさなければなりません。現に主宰者であり、大学の教授でもあるハルトムート・ヘンティ教授自身も長期間ここで教えていました。
実験学校は、次の3つの方針を採用しています。
1.生徒を学力などによって選別しない。
2.原則として年齢を混合したクラス編成をする。
3.経験領域による学習という、全体的、統一的な教育概念を目指す。
□LABORSCHULE BIELEFELD
ADD: UNIVERSITATSSTRASSE 1, D-33615 BIELEFELD
TEL: 0521-1062879
◆スイスの偉大な教育家『ペスタロッチ』縁りの地を訪ねて。
人間に対して深い信頼から出発したペスタロッチ(1746-1827)は、家庭を根本とし、学校を家庭化しようとする人道主義からきています。家庭の教育にのっとらない公の教育は、人間を教育することができず、技巧的に人間を萎縮せしめるものにすぎない、とペスタロッチは考えました。
・チューリッヒ...ペスタロッチ生誕の地
ペスタロッチ記念館/スイスの学校における教授用具、及び教授補助用品の展覧。ペスタロッチの追憶のものを以て充たされたペスタロッチ室があります。
中央図書館/ペスタロッチの書簡が収められています。
記念像/リントエッシェン・プラッツにペスタロッチ像が立っています。
・ノイホーフ...“隠者の夕暮”が書かれた地。
・ビル...ペスタロッチの墓、記念碑があります。
【生涯学習】
◆スウェーデンにおける『生涯学習制度』
スウェーデンには“25/4制度”と呼ばれる成人学生入学制度があります。
原則として25歳以上で4年の労働経験を持つ者は大学に入学できます。しかもスウェーデンの大学には授業料はなく、奨学金(一部給金、一部貸費)がでます。このように成人が大学に容易に進学できるような制度がつくられています。
◆フィンランド・エスポー市、『生涯学習センター・ディポリ』
ヘルシンキ工科大学の独立した一機関である生涯学習センター“ディポリ”は、技術分野で働く社会人のための教育機関としてフィンランド最大の規模を誇り、技術、ビジネス、国際関係といった急成長領域に携わる民間企業人や公務員、各種団体職員などが受講しています。
また、ディポリ近くにある“イン ノポリ”は、研究成果をビジネスにリンクさせる場として、技術指向のテナント企業にスペースとオフィスサービスを提供しています。同時にテナント企業間に相乗効果が生まれるよう図っています。イン ノポリのオーナーは、民間企業、保険会社とエスポー市で、現在200社のテクノ企業が入居しています。
この二つの施設を訪れる視察プログラムで、所要時間は3~4時間です。
□ESPOO VISITOR AND CONVENTION BUREAU
【職業教育】
◆ドイツにみる職業教育『マイスター制度』
ドイツでは“マイスター制度”と呼ばれる職業訓練制度があります。これは“親方徒弟制度”とも呼ばれています。マイスター制度では職業学校修了後試験を受けて助手や職人(ゲゼレ)などの資格を受けます。さらに技術を磨いてやはり試験に合格した者はマイスター(親方)になることができます。
ドイツにおけるマイスター制度の存在が、ドイツ社会を学歴社会にしないといわれ、さらにこうしたマイスター制度の存在が戦後のドイツ経済の奇蹟といわれる復興を支えてきたとも言われています。
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